ローション
出典: 第二感覚研究所II
ローションとは、いわゆる「化粧水」のことです。しかし日本では昔から、性的使用を前提とした粘性の強い潤滑剤を「ラブローション」⇒「ローション」と呼んで来ました。こちらでは、その「性的使用を主な利用方法とする潤滑剤」について詳述します。
ウィキペディアでは、w:性具#男女両用、w:ローションプレイに説明があります。
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概要
ローションは製造している業者によって多少の違いはありますが、大体の場合において、主成分は「ポリアクリル酸ナトリウム」「アルギン酸ナトリウム」などの水溶性ポリマー、あるいは「ワセリン」「グリセリン」「カラギーナン」「メチルセルロース」「グアーガム」などの添加物と「水」だといわれています。これに香料や着色料、また保湿成分などの添加物などを加えて、さまざまな種類のローションが作られています。
使用に際して
ローション自体は生ものではありませんので、「開封しなければ」保存が利きます。ただし、開封すると水が酸素に触れるため、また水に溶かすと溶かした際に使用した水に含む不純物が混入するため、長く放置しているとまれに腐る場合があります。
この傾向は特にフレーバーが加わったものや着色されたもの、さらに保湿成分や清涼成分(アロエやミントなど)が含まれているローションに強く現れるようです。開封したら早めに使い切ることをお勧めします。なお、未開封のものを保存する際に特定の条件は必要ないようです。
海外におけるローション
たとえば、アメリカでは600種類以上のローションが発売されていると言われていますが、その大半は油性のようです。日本のような水溶性のローションは諸外国では存在こそすれ、メジャーな存在ではないようです。
しかし、昨今の日本における「ローション物のアダルトビデオ」の普及や、日本製ローションの有用性が海外にも伝わり始めたのか、徐々に水溶性のローションも増えているようです。アメリカにローションをテーマとする有料サイトも登場しており、今後のさらなる普及が期待されます。
身体への影響
主成分が「ポリアクリル酸ナトリウム」「カルボマー」「アルギン酸ナトリウム」の場合は、それ自体が人畜無害であることから、摂取しても問題ありません。特に「ぺぺローション」「Zローション」については詳細な検査が行われており、その結果身体に影響がないことが確認されています。ただ、現在流通しているローションのうち着色されているもので着色料が明記されているもの(赤色5号など)については、巷にある着色料が使用されている食品と同様の注意が必要です。
分類
ローションは、その使用用途や個性に合わせて様々な種類のものが販売されています。この項目では、ローションの大まかな分類について述べます。
なお、この項目はアダルトショップ「NLS」内のローションに関するコンテンツを参考にしました。
水性
日本で発売されているローションの大多数を占めるのが「水溶性」「水性」と称されたローションです。
ポリアクリル酸系
ポリアクリル酸ナトリウムを使用しているローション。ぺぺはその代表格です。とてもポピュラーな部類に入ります。粘度、硬度の調整が非常に容易なため、様々なタイプの商品が販売されており、使用用途も幅広いのが特徴ですが、唯一の難点が「乾きやすい」こと。アナルへの使用には、実は向きません。
グリセリン含有系
この問題を解決するため、また温感効果を出すためなどの目的で、ペペの上位商品や価格の高いポリアクリル酸系ローションにはグリセリンを混ぜているものなどがあります。
グリセリンが配合されているローションの場合、ある程度取扱や使用用途に注意が必要です。グリセリンは浣腸に用いられていますので、グリセリンを多く配合したローションをアナルの潤滑のために使用すると、おなかが緩む・便意を催す場合があります。グリセリン配合度合いの高いローションをアナルに使用する際は、予め腸内洗浄をしておくと良いでしょう。
アストログライド系
昨今人気のアストログライドは、保湿成分、及び水分との親和性に優れた成分で、化粧品などによく使われている「ポリオクタニウム」という成分が配合されています。これによりポリアクリル酸系が抱えている乾きやすさを解消しているのが大きな特徴です。硬度を保ちにくい(純正品はサラサラしています)という難点がありましたが、ジェルバージョンやシリコン系のバージョンがリリースされるなど、対策を進めています。
カルボマー系
カルボマーとは、カルボキシビニルポリマーの略称です。リューブゼリーが代表格で、化粧品の基礎剤などにも良く使われています。水との親和性が高く、ポリアクリル系よりも洗いやすいのが大きな特徴です。反面、粘度が稼げないため、女性向けのローションにこの系統が多いようです。
油性
一方、油性のローションも多数あります。
ワセリン
医療用の潤滑剤として知られ、他の使用用途も広いワセリンがその代表格でしょう。ローションというよりは完全に「オイル」ですが、潤滑性だけは抜群です。ゴムとの相性が非常に悪いので、特にコンドームとの併用は難しいでしょう。
シリコン系
油分によるゴムとの相性の悪さを解決したのが「シリコンオイル」を使用したローションです。外国のローションはこの系統が多く存在します。コンドームや各種ゴム製品との相性はしっかりと改善されていますので、特にアナル用途やラバーウェアを着用する際の潤滑剤に向いています。しかし、オイルなだけに粘性や硬性は悪く(ほぼないに等しい)、さらに洗いにくいのに加え、比較的高価であるという難点もあります。
歴史
起源
ローションないし潤滑剤に関する文献の存在があまり確認されていないため、どの時代から存在したかを特定するのは困難ですが、一説によると、男性同士のセックス(アナルファック)の存在が確認できている「安土桃山時代」から潤滑剤は存在したのではないかと言われています。
映画「吉原炎上」(東映)のワンシーンに潤滑剤を作ってビンに詰めているという場面がありますが、これは当時の時代考証により盛り込まれたシーンで、寒天ないし葛をお湯に溶かして潤滑剤にしているのが良く分かります。少なくとも江戸時代後期~明治初期の時点では、潤滑剤として意図的に生産されていたと考えて間違いなさそうです。
その後、昭和35年の「Zローション」誕生を経て中島化学産業株式会社が昭和48年に「ペペ」の製造を開始し、製造の特許も取得。現在に至ります。
初の製品
諸説ありますが、現在のところゼットケミカルコーポレーションが製造している「Zローション」が一番早く、昭和35年に初めて製造されたそうです。
誕生の要因
様々な要因が考えられます。「オイルマッサージのお店でマッサージ用に油を扱っていたが、マッサージ後に体についた油を落とすのが大変だったから」「トルコ風呂(現在のソープランド)で行われていたボディ洗いで当時は石鹸や薬用ローションなどを使用していたが、すぐに肌が荒れてしまったり、匂いがきつかったりするなどの弊害があり、無臭で肌に優しい潤滑剤が必要になったから」といったあたりが主に言われている要因でしょう。
いずれにせよ、日本の性風俗の進化に伴い、その進化によって生まれた様々なニーズに対応した商品であることは間違いないようです。
また、身体の疾病(分泌異常、先天的な性器の異常など)により性交に際して潤滑剤が必要なケースがあったため、医療用としても開発されたという側面を忘れてはなりません。
専門分野としてのローション
日本における専門分野としてのローションを論じるとき、外してはならない人物が二人います。伊藤雅也氏とちょーすけ氏です。
Wikipedia:伊藤雅也にも説明がありますが、伊藤氏は「ローションフェチ」を対象とした専門のビデオシリーズを日本で初めて手がけた可能性が高いです(文献などの確証がないため断言はしませんが、おそらく間違いないでしょう)。日本初と思われるシリーズ「ぬるぬる!」は、YANOMANというインディーズメーカーから発売されたシリーズで、私(alice)が把握している限りでは30作品以上がリリースされていたはずです。1990年代であるにもかかわらずここまでの規模で発表されていたのは奇跡的である、と言えるでしょう。
その後、ワイルドサイドのレーベル「COBRA」」でべちょぬる!をリリースし高い評価を得るわけですが、そのローション制作に携わっていたのがちょーすけ氏です。特濃ローションという、驚異的な粘性を持つローションを投入したべちょぬる!、及びOPERAの「ぬるべっちょ!」シリーズで、ちょーすけ氏をはじめとするクルーがそのローションの調合に辣腕を振るいました。結果、伊藤氏とちょーすけ氏の名前はAV界に知れ渡り、その他のシリーズでもその手腕を発揮することとなったのです。
アダルトビデオをその舞台としたことで、他のフェティシズムとは異なる道を進んできたローションですが、現在でも高い評価を得ている作品が厳然と存在している点で、一線を画していると言えます。
関連ウェブサイト
ローションを製造しているメーカー・関連するサイトなどを紹介します。
メーカー
- 中島化学産業株式会社 「ぺぺローション」シリーズを昭和48年より製造しているメーカーです。
- ゼットケミカルコーポレーション株式会社 「Zローション」シリーズを昭和35年より製造しているメーカーです。現在公式サイトはない模様。
- 株式会社サプライズ 「セクシャルクリヤローション」「ミントローション」「リカーローション」など、個性的なローションの製作を手がけている会社です。
- 有限会社コンビ インターネット上にて製造元からの直販を行う業者として知られるメーカーです。
- 有限会社くさの葉化粧品 オリジナルのローションを製造しています。小ロットの販売も行っているそうです。
小売店
ほぼ全てのアダルトグッズ販売店でローションが取り扱われていますので、総合的な品目を取り扱うショップの紹介は避けます。ここでは、ローションを専門とするショップや、情報量の多いサイトを取り上げます。
- アジアンドラッグ 業務用の製品を多く扱うショップで、ローションに関するコラムなどが豊富にあります。大量のローション購入に向いています。
- NLS 幅広い商品を扱っていますが、ローションの取り扱いが群を抜いて多岐にわたっています。詳細な案内も豊富です。
外部サイト
有料サイト、ファンサイト、ブログなどを取り上げます。
国内
- ローションマニアブログ ローションを用いたアダルトDVDに関する情報を取り扱っています。以前は掲示板などを備えたコミュニティサイトでした。全てアフィリエイトへの誘導になっていますので、理解した上でのご利用を。
- 行けばわかるさ!?フェチの道 ローションマイスターとしても名高いちょーすけ氏のブログ。本来は全スト系に分類されますが、ローション系の話題も豊富です。
- 濡れフェチ 「濡れたJK」シリーズなどで知られる高橋Kou監督のブログ。
海外
- House of Slime アメリカ。おそらくアメリカ初となる「ローション・グリセリン系専門の有料画像サイト」です。グリセリンの使用が主ですが、ローションの使用頻度も高く、かなり日本の愛好者を意識した作りになっています。
補足
ローション風呂
ローション風呂とは、湯船をローションで満たし、その中に浸かるプレイの事を指します。通常の場合、一般的な湯船の容量は200リットルから300リットル、ユニットバスの場合で150~200リットルぐらいですので、そこから希釈の度合いを使って必要な量を逆算しましょう。湯船の容量については、ご自宅の湯船の縦・横・奥行きを測ってすべて掛ければ算出できます。
仮に、200リットルを用意するとします。まずは希釈の度合いを決めます。ここではかりに5倍としましょう。次に作るローションの量を希釈の倍数で割ります。200÷5=40。したがって、必要なローションの量は40リットルと算出できるわけです。
ローション風呂を行う際は、まずその希釈の度合いに気をつけましょう。あまり濃くしてしまうと後処理が煩雑になります。大体5~10倍くらいが目安ではないでしょうか。また、ローション風呂に限らずローションがかかった部位は非常に滑りやすくなりますので、足元には十分注意してください。
使用の際の注意
全般
この項目では、主にローション全般についての注意事項を述べます。
- ローションは潤滑性を高めますので、プレイ中は非常に滑りやすくなります。安易に立ち上がることはせず、低い姿勢でローションの上を移動するようにしましょう。また目や耳に入っても失明するなどということはありませんが、万が一入ってしまったときはよく洗い流しましょう。
- ローションを使ったあとに湿疹などができた場合、そのローションが肌に合わないケースが考えられます。アレルギー性の場合も考えられますので、もし湿疹などが発生したら速やかにプレイを中止し、よく洗い流しましょう。心配な方は使用する前にパッチテストなどをするとよいでしょう。
油性
この項目では、主に油性ローション全般についての注意事項を述べます。
- ワセリンは、特にゴム製品の親和性が悪いのが大きな特徴です。したがって、以下の商品と併用すると、商品が溶解する恐れがあります。注意しましょう。
- コンドーム
- オナホール、バイブ、アナルストッパーなどのゴム製の性的玩具や製品、衣服。
水性
この項目では、主に水性ローション全般についての注意事項を述べます。
- ローションは乾燥すると成分の中の水分が飛び、体温を低下させる効果があります。このため、無理に冷え切った状態でプレイを続けないほうが無難です。お湯でローションを溶いたり温感成分の入ったローションを使うなどして、体温の低下を予防しましょう。
- ローションに覆われてあまり気が付かないのですが、プレイ中は大量の汗をかきます。その汗がローションの水分と同様に蒸発してしまい、まれに脱水症状を引き起こす可能性がありますので、プレイ中はできるだけ水分の補給を心がけてください。
- よく、プレイ後放っておけば自然に乾くと書かれている場合がありますが、これは水分が乾いているだけでローションの主成分は付着したままです。別に害はありませんが、できればプレイ後に一度洗い流すことをお勧めします。
- プレイ中に大量のローションを使用した場合、その後処理に困ることもあるかと思います(特にローション風呂を行ったときなど)。ローションを排水に流すときは、必ず大量の水で薄めてから流すようにしましょう。粘性が残っている状態で排水すると、まれに排水溝を詰まらせる場合があります。また、「にがり」が粘性を分解する効果があるようです(ご存知の方、執筆願います)。
- マニアの方の中にはストッキングや全身タイツを履いたままローションプレイをされる方がいらっしゃるようです。それ自身は問題ないのですが、頭にストッキングなどをかぶった状態でローションを上からかけると呼吸が困難になる恐れがあります。プレイの際には十分注意してください。
