初めてのGODS(2) 「2つの生命」、「運命の箱」、そして「拒否権」

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まだGODSGARDENのことをよく知らない人のためにお送りする「初めてのGODSGARDEN」。今回は、大会の形式について。

誰が強いのか?を決めるための戦い

GODSGARDENの特徴として、前回のエントリーでご紹介したものの一つに「ダブルエリミネーション」と「フォーチュンボックス」がありました。これは、GODSGARDENという大会の根幹を成すルーリングです。いったいこれはどういったルールなのか、そしてなぜこの形式を用いているのかを中心にご案内しましょう。

なお、詳しいルールの紹介は公式サイトに載っていますので、ぜひご覧くださいね。
公式ルール:http://godsgarden.jp/about_godsgarden/tournament_style/

ダブルエリミネーション式とは

GODSGARDENでは、シングルトーナメント形式ではなく「ダブルエリミネーション式」を採用しています。国際的な格ゲーの大会で多く採用されている形式です。さらに、GODSGARDENでは1つの対戦において「2試合先取」を勝利の条件にしています。
詳しい説明は上記の公式ルールをご覧ください。簡単に書けば、

  • 1回敗退しても参加を続行でき、かつ優勝の可能性も残る
  • 2回敗退して初めてトーナメントから除かれ、参加資格を失う
  • 1対戦において、2試合を先取しないと勝利できない

ということです。これは、一体何を企図しているのでしょう。
この大会で得られるメリットには以下のようなものがあります。

  • 1回の敗退でも続行できることにより、事故や操作ミスなどの「不運な敗退」の発生を軽減できる
  • 2試合先取にすることで、1試合先取のいわゆる「一発勝負」により発生する「不運な敗退」の発生を軽減できる

つまり、より選手の実力を反映できる形式になっているんですね。もちろん、この形式で「不運な敗退」を完全に一掃できるわけではありませんが、一発勝負のトーナメント形式よりも遥かに実力を顕在化させる高い効果があります。

ただし、この形式を行うとなりますと、トーナメント形式に比べてほぼ倍の数の対戦を行わなければなりません
トーナメント形式の場合、1対戦で1人の敗者が生まれますから、1人の勝者を決するのに必要な対戦数は「参加人数-1」で済みます。GODSの本戦には16名が参加しますので、トーナメントであればわずか15対戦で済むわけです。さらに対戦を「1試合先取」にすれば、試合数も15試合で済みます。
しかし、ダブルエリミネーションの場合、一人の敗者を生むためには2対戦が必要です。これにより、必要な対戦数は「(参加人数×2)-1」か「(参加人数×2)-1-1」になります。2つあるのは、優勝者が「全勝」か「1敗」する2つの可能性があるからです。
したがって、GODSGARDENでは、どう頑張っても30対戦か31対戦する必要があります。さらにGODSは「2試合先取」ですから、最大で1対戦において「3試合」する可能性があります。もし仮に全ての対戦が1-1にもつれて3試合したとすると、最悪「93試合」しないと優勝者が決まらない可能性すらあるのです。一番少ない試合数でも「60試合」です。

GODSGARDENのオフライン大会は、これまで全て土曜日の午後から翌日の早朝まで開催されています。もちろん、今回も同様です。これは何もオールナイト大会をしたいから、ではありません。1日で最大で93試合しなければならないという条件下であるからこそ、オールナイトを選択しなければならないからなのです。
もし大会が海外の大型大会のように2日に分けて開催できれば、この問題も解決できるでしょう。でも、思い出してください。このGODSGARDENは個人が全くの手弁当で行っており、かつ全国からプレイヤーが参戦します。2日に分けるとなれば、会場費用や諸経費は純粋に倍になり、かつ招待参戦者の宿泊費用などもケアしなければならなくなるでしょう。GODSGARDENはまだその段階にありません。限られた条件の中、苦汁とも言うべき決断で敢行されているのが、この形式なのです。

フォーチュンボックスと拒否権とは

フォーチュンボックスとは、K-1などで採用されている形式です。いわば「指名制」。さらにGODSGARDENでは、「拒否権」というものが設定されています。
詳しい説明は上記の公式ルールをご覧ください。簡単に書けば、

  • 各ラウンドにおいて、参加者は抽選を行い、抽選順に対戦したい選手を指名するか、指名されるのを待つのかを選択する
  • 指名された選手は、その指名を1回だけ「拒否」することができる
  • 拒否権を行使した選手は、そのラウンドで再び拒否権を行使できない
  • 拒否された選手は、そのラウンドで拒否権を行使できず、さらに指名順が一番最後になる
  • 「待ち」を選択した選手で対戦枠の片方が埋まった場合、以降の選手は「待ち」を選べない

この形式により、以下の効果が期待できます。

  • 自分の使用するキャラクター性能や、自分のファイトスタイルと相性が悪い選手を回避できる可能性がある
  • 自分にとって不利なキャラクター・ファイトスタイルを持つ選手からの意図的な指名(いわゆる「被せ」)を回避できる可能性がある(1回しか拒否できないので、絶対ではない)
  • 対戦者指名の時点で「人読み」「先読み」の戦術が発生するため、カード決定の時点から戦略的な面で奥行きが出る

よくトーナメント形式の大会では往々にして発生する「初期のトーナメント配置によって発生する運の拘束」を軽減することができるばかりでなく、視聴者にとってはカード決定から盛り上がれるポイントとなるため、配信を前提とした大会であるGODSGARDENにとって非常に魅力的な形式です。もちろん、このルールでは完全にメリットを発揮するのが難しいケースもあります。たとえば、選手が少なくなってきてからのカード決定において、一度拒否したにも関わらず、その後の趨勢によっては結果的に拒否した選手とマッチアップしてしまう可能性があるという弱点があるのですが、それすらもエピソードとして魅力を発揮してしまうのが、この形式の醍醐味の一つです。


以上の2つのルールによって、GODSGARDENはこれまでの大会と一線を画した大会として知られるようになりました。特に今回の「鉄拳6」では、こういった「1対1の個人戦」で行われる大会が珍しい分野なだけに、今回の結果が非常に注目されているのです。

今日はこんな感じでいかがでしょう。
次回は「ドキッ! 大規模大会の戦績から見る参戦選手の傾向と注目選手」をお送りします。なんせ明けて明日が本番! 最後はやはり選手の情報をご案内することで、見る方にとってより配信を楽しめるように(というか、自分がもっと楽しめるように)ご案内していければなーと思います。
いやー、なんせ僕は全くの動画勢。ましてやスパIVくらいしか見てこなかったもんですから、今回のためにいろいろ調べました! まだまだひよっこ、調べ切れていない部分も多いので非常に恐縮でありますが、少しでも参考になれば幸いです。

ではまた、次回。

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