ZEEBRAとツーチャンネルの温度差


今巷で大騒動!
ZEEBRA兄貴がYoutubeで吼えまくる!
MTV JAPAN涙目!

いやあ、久しぶりに本気のジブラさんによるDisを見ました。矛先はMTV JAPANです。内容は上を見てもらったほうが早いですね。僕も会社の同僚に「なんかスゲー話題になってるんすけど」と見せられて口アングリ。なにやってんのジブラさん!

【YouTube】 ヒップホップ業界ナンバーワンのZEEBRA氏、ラップ調で激怒
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1134052.html

2chでスレ立ってるし。(リンク先は痛いニュース)

気持ちはわからないでもないのですよ。多分「スポンサーと話してばっかりで俺を反故にした」って字面だけじゃさすがにジブラさんでも怒らないだろうから、それ以外にも要因があったんでしょう。他に鬱憤、あったんじゃなかろうか。常々こういったアピールはジブラさん、してたし。映像見る限りでは酔った勢いって感じでもないだろうから、よほど腹に据えかねたんだろうということは容易に推察できます。

僕もメジャーじゃない音楽シーンに身をおいていますんで、その気持ち自体はわかる。わかるんです。
YouTubeに出したのも意図があってのことでしょう。他に発信する手段はいくらでもあるジブラさんです。わざわざYouTubeに出したのは、ダイレクトって言ってるからしても「他のHYPEを通さない、そのまんまのメッセージ」という意図が見えます。

しかし。伝わってない。特にツーチャンネルで。
ジブラさんの採ったメソッドは、ヒップホップではスタンダードなDisです。アメリカではこういうDisはよく行われてるし、それを受け入れる土壌もある。しかし、ツーチャンネルにはなかったんですねえ。残念。
しかも、スレが立ってすぐにニュース系ブログが反応したおかげでYouTubeに逆流入するという図ったかのような展開。これは見ていて非常につまらないわけです。うわあ、ハンで押したような反応だなあ、と。

「だったら直接言え」って、多分言ってると思う(笑)。「カコワルイ」、まあかっこ悪く見えますね。それは否定しませんよ~、ツーチャンネルの常識に照らし合わせればカコワルイでしょうね。ていうかね、そこじゃないのよジブラさんの意図は。

HYPE(ここでは、スポンサーの意向に左右される大手マスコミを指します)を通さない、YouTubeでわざわざダイレクトにDisったこと自体に意味があるんですね。YouTubeの反応にもちらほらありますが、そこに気づいている人は肯定してますよね。それがおそらく彼の意図です。自分がジャパニーズヒップホップの代表であるという自覚の元に動いている、ある程度の覚悟を持ったDisです。これは彼自身にとってはけっこう重いはず。じゃなきゃあわざわざカメラ据えて撮影してアップするなんてことはしないでしょう。

でだ。
批判するのもOKなわけですよ。それすらも彼の意図の一つでしょう。YouTubeを選んだ意図のもう一つはたぶんこれです。もっと叩けこの野郎、ってことも考えてるはずです。だから、その意味において、ツーチャンネルの反応自体は正しい。これでノってこなかったらそれこそジブラさん涙目でしょうな。
でねえ、残念なのが、あんまりにもツーチャンネルの反応がつまらないんだな。いや、わかるんだ。表面だけを見れば「スポンサーと話してばっかりで俺を反故にした」だけでYouTubeで吼えちゃってるわけだから、ダセエという感想はわからないでもない。何がしたいのって感想も出るでしょう。映像自体はツッコミどころ満載なわけで、そこをつく意見もまあわかります。
昔はそんなノイズの中にもけっこうわかったような書き込みとかあって唸ることもあったんだけどなあ。キレイにそういうのが1個もないってどういうゆとりだよ(←って、この言葉便利ですね。なんでもこれのせいにできる)。

まあ、今に始まったことないから別にどうでもいいんだけど、オジサンちょっと寂しくなっちゃう。
というグチを書きたかったのでした。おしまい。