いよいよ紅白ですか…。
「年末には、紅白出場で親孝行したいです」
http://news.livedoor.com/article/detail/3310554/ Perfume号泣「紅白出場で親孝行したい」 -Livedoor ニュース
紅白歌合戦にミスチル、Perfumeら14組が初出場
http://natalie.mu/news/show/id/11203 -ナタリー
Perfumeにとって、紅白はまさしく「悲願」でありました。
ファンにとっても(そして僕にとっても)、オリコン1位、武道館、そして紅白はPerfumeが到達すべき一つの頂点として、常に意識していたことです。この3つをPerfumeは、軽やかに全て実現させてしまいました。
ちゃあぽん(西脇彩香、あ~ちゃんの妹にして9nineのメンバー)はQuick Japanのインタビューでこう答えています。
「3人にとって、紅白は鍵なんです。」
西脇彩香 -Quick Japan Vol.74にて
3人は苦節8年にして、ついにこの鍵を開けたことになるわけです。
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なんでしょう、この充足感と言うか、満足感というか。
かつて経験したことのない感覚です。長年追いかけていたアイドルが成り上がるのを見守るということが、こんなにも心地よいものだったとは。アイドルヲタの皆さんに去来する心境を初めて意識的に感じたことと同時に、ふと感じる寂しさを感じてしまって、ああ、これで僕もヲタの仲間入りなのかと一種のあきらめ感みたいなものを意識してしまったりとか。くそっ、Perfumeだけにはこんな寂しさは感じないだろうって思ってたのに。
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でも、僕は兜の緒を締めなおしました。
だって、兄貴がこんな檄をサラっと飛ばしてるんですもの。
花って2万ぐらいで贈れんのな。
だったらそんな食えねぇものよりとグッズ全種購入。
まだまだ買い支えにゃならんのんじゃけ。
http://blog.excite.co.jp/porsche/9850566/ 告知孝(帽子全部のせ) -掟ポルシェの赤黒い日記帳
ああ、そういうことなのか。
この買い支えという感覚にすっごく納得してしまいました。そう。チームPerfumeはまだまだ進み続けるのですよ。
最新シングル「Dream Fighter」。僕は結局また初めて聞いた時に涙してしまったのですが、オリコンチャートは2位でした。で、2位という結果を見て「ははーん、アミューズさんもにくい演出するよね~(はるな愛のマネで)」と思いまして。
理由はいろいろあると思いますが、これは間違いないだろうな、という理由が「限定版のプレス枚数絞込み」でしょう。各方面でリリース会社である徳間ジャパンを批判するエントリとかが上がっていましたが、いやいやどうして。これは多分「そろばんずく」です。
ニクい演出じゃないですか。「まだまだこれから」と思われるには十分なインパクトであり、タイミングです。初回プレス枚数というのはいろいろ形態があるので一概には言えませんが、通常であればアーティスト(を管理している所属事務所)とレコード会社の合議で最終決定されるのが普通です。若いアーティストとかであれば「キミたちはまだ知名度がないから、この枚数でいくけど、いいよね!」となる場合も多いでしょうけど、普通であれば、レコード会社側から「こうこうこういう枚数で行きます。宣伝はこうこうこういう規模で行きましょう」みたいな話があって、それに対して「じゃ、それで」とアーティスト側が承諾する、と言う形になるはずです。
したがって、その枚数で行く行かないのジャッジをアーティスト側が行うことは可能です。徳間ジャパンのみを責める論調はこの点で誤っています。責めるならアミューズ側も責められるべきです。しかし、そこは百戦錬磨のアミューズ。「しまったー! イニシャル枚数誤って1位逃したー! ヘタこいたー! ズンズンズンズン」という凡ミスとも言うべきミスを犯すとは思えません。
考えても見てください。既に「GAME」と「Love The World」で1位を獲得しているわけで、さらに「Love the world」では各所で売り切れが続出していたわけですから、1位を取れるだけのイニシャル枚数は計算できるはず。加えて対抗馬(UverWorld)の趨勢からしても、「これだけイニシャル出せば1位は取れる」という枚数を想定できてしかるべきです。もう一つ付け加えるとすれば、「Dream Fighter」の初回版が早々に巷のCDショップやamazonなどで品切れ状態になっていたことを勘案できるでしょう。
2位を狙ったかどうかは別にしても、1位をあえて外す。
そのために初回のイニシャルを絞った、と考えるのは、天邪鬼的発想でしょうか。
初回版のプレミアム感を維持するという意図はあまり感じられないんです。1万枚増やそうが2万枚増やそうが、通常版との差異が損なわれるとは思えません。その他の可能性を考えても、イニシャルを絞った理由が見当たりません、「わざとやった」以外に。
で、僕はこう理解したわけです。これは演出である、と。
「1位を逃すことで一発屋と思われるデメリット」も考えられますが、これを最大限回避できる一番のタイミングでDream Fighterはリリースされました。武道館直前で、ちょっとすれば(この時点でほぼ確定視できた)紅白・レコ大の発表があるという、話題には事欠かない時期です。さらにいろんな追い風も吹いています。Tokyo FM「School of LOCK!」木曜レギュラー、NONNOでの連載スタートと、それらは「ナタリー」を見ていればいくらでも確認できますよね。
こう書いていくと、この「演出」を快く思わない方もいらっしゃると思うのであえて書けば、僕は「ニクい」と言っているとおり、全然ネガティブに受け取っていません。「オトナの腹芸を堪能させて頂いた」的な、むしろ晴れ晴れしい心境ですらあります。
僕は前にも書きました。Perfumeそのものを「楽しんでいる」と、それはPerfume3人だけでなく、音楽(中田ヤスタカ)、映像・アートディレクション(関和亮)、ダンス(MIKIKO)を含めて楽しんでいると。
そして僕は、マネジメント・プランニング(アミューズ)も楽しんでいるのです。Perfumeという稀代の才能をどう「演出」するのか。サザンオールスターズなどで培われてきたアミューズにおけるディレクション能力の高さが、いつしか十二分に発揮されるであろうと僕はずっと思っていました。
それこそ最初はもたつきましたが、アミューズが仕掛けた「近未来テクノポップアイドル」は間違っていませんでした。それはこれまでの数多くの実績が証明しています。
アミューズの本領はここからです。一介のポップスバンドを日本を代表するアーティストにまで登らせたアミューズが、Perfumeをどう料理するのか。
機が熟したであろう今年、その一品目とも言うべき今回の演出という「料理」に、
僕は満面の笑顔で舌鼓を打ったわけです。
さあ、2品目の特選素材は既に公開されています(代々木第二2days)。
アミューズはどういう演出で料理するのでしょう。今から楽しみです。