これは、お前の物語だ。 →Worksに戻る


スペック:2002年3月16日更新、スナフキンの手紙に捧ぐ
背景:1ch.tv騒動が一段落して、いろんな掲示板を渡り歩くうちに、いつしか覚えていた違和感。掲示板イデオロギーと僕は名づけてそれについて論じたのだが、違和感が残ったまま、いたずらな批判を浴びる。僕は更新を休み、ちょっと旅に出ることにした。クールダウンしたかった。そこで出会った、ちょっといい話。
今考えると、いろんな物事にこの文章がリンクしてくる。この当時は自分がはまり込んでいたFFXのアーロンの言葉を引用したが、今ならこの言葉が思い浮かぶんだろう。

「それが、あなたの未来」
長門有希 -涼宮ハルヒの憂鬱より-


お久しぶりです。前言撤回野郎の末広マキ○です!(汗)

私大森弘昭は、12日に無事帰還してまいりました!(敬礼)
本当に申し訳ありませんでした! もうしません!(滝汗)

前回の掲示板イデオロギーについて、ウチの掲示板にたくさんのご意見を頂きました。
本当にありがとうございました…。とても参考になりました。
読み返せば読み返すほどに、自分はなんでこう浅はかな考えを持ってしまったのだろうと反省することしきりでございます。
特に、地蔵さんのご意見には考えさせられました。
イカン! イカンぞ大森! なんだかんだ言って一番テメーがイデオロギーにとらわれてるじゃねーかよ! と一人ツッコミする毎日でございます(笑)。


ようやく結論が出ましたです。

「大森よ。お前は現状のままイケ。ただし、掲示板にとらわれるのはやめた方が良いと思われ。」

えぇ。こうなったらもう一度(というか何回やってるんだっていうのもありますが)、初心に帰りますよ。
スナフキンの手紙を探せと。掲示板(群か否かにとらわれずに)の今を切り取れと。
そして、思いっきり雑文をかませ!と。


というわけで、帰ってまいりました。
皆様には本当にご迷惑をおかけしました。申し訳ありません…。
これから、益々更新にいそしむ所存でございます。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします…。
メッセも近日中に復活しますです。メアドは…、ナイショ♪(←バカ)。


さて。

今回帰還したのには、もう一つ理由があります。
会社から「帰れやゴルァ!」とのお達しが来たということも大きな要因だったりするのですが(汗)。
いやね、見つかりましたよ。
スナフキンの手紙が。



それは、宿にこもって激しく鬱になっていたときのことでした。
しばらくノートに文を書いては破り捨てるという、もはやイカレちゃう状態にまで来ていた俺ですが(笑)、ふと「これではアカーン」と思い直し、外に出てみることに。
まあ、観光地ですから、夜遅くに空いてるお店は居酒屋ぐらいしかないわけで、「ちょっとは酒を飲もうかな」と居酒屋に入っていることにしましたです。

とりあえずビールとおつまみを少々頼んで、ちびちびと飲んでいたところ、俺の左隣で飲んでいたオヤジが目に入りました。
話を聞いてみると、東京で事業に成功して故郷に錦状態で田舎に帰ってきたヒトらしく、大きな声で自分の功績を自慢しています。
何気に聞き続けていると、どうも俺と同業っぽい。
あらら…、巻き込まれたくないなぁ…と思っていたら、そのオヤジが話し掛けてきました。
若いねぇ。ココのヒトかい?って聞いてきたんで「いや、旅行で」っていうと、どこのヒト?だって。「東京」って返したら、ほう、一人旅かい! いいねぇ、オレも若い頃はよく放浪の旅に出たもんだYO!と盛り上がるオヤジ。

なんだか気に入られたみたいです。


それから、仕事の話やら東京の話やらで盛り上がる盛り上がる。俺も気乗りはしなかったけど、まあちょっと面白かったんで、付き合ってみることにしました。
しばらく話していると、友人と思われる回りの人たちが一人去り、また一人去ってと消えていき、ついには俺とそのオヤジの二人だけに。
そしたら。そのオヤジの顔がとたんに寂しげというか、感慨深げというか、そんな顔になっていったんです。

オレはやりたいことがあったけど、地元ではそれができなかった。それで東京に出て、一生懸命働いた。そりゃあ苦しかったさ。いやな仕事もたくさんしたし、帰りたいってなんべんも考えた。でも、今やっとここまできて、好きなことが出来るようになったんだ。オレは強情張りだから、こんな苦労話を旧友の前ではできないけど、キミになら話せる。だから、もう少し付き合ってくれないか…

「俺なんかでいいんですか」

ああ。だって、オレはキミのことを知らない。だから話せる。そうだろう。

「…はあ」


それから、いろいろな話をしました。
よく覚えてないけど、大半はそのオヤジの愚痴だったような。でも、友人と思われる人がいた時とは全然違うトーンでした。
なんか、溜まっていた鬱憤を晴らすような、言えなかったことを一気に告白するような、そんな感じでした。


気がついたら、もう朝になっていました。
呑み代やらなんやらを全部おごってくれたそのオヤジは、こう言い残して自分の宿に帰っていきました。

キミ、東京でオレにもし逢うようなことがあっても、挨拶するなよ。
「え、なんでですか。せっかく逢ったのに」
そりゃあ決まってるだろう。オレはキミとは何の関係もない。そうだろう。もし万が一、ともに仕事をする日がきたら、そのときはまた酒を酌み交わそう。それまでは、赤の他人だ。



そのとき聞いた、あのオヤジの愚痴は、もしかしたら「スナフキンの手紙」だったのかもしれない。
そんなことを考えていたら、いても立ってもいられなくなりました。

帰ろう。
帰って、いろいろな人と話をしよう。
直接会ってもいい、電話でもいい、メールでもいい、メッセでもいい、そして、掲示板の上でもいい。
自らの物語と、目の前の人の物語を、ともにクロスさせよう。
そこに、もしかしたら、まだスナフキンの手紙が落ちているかもしれない。



明くる日の早朝。俺は車のハンドルを握っていました。
そして懐かしき我が家への路をひた走る間、俺の頭の中では、こんな言葉だけがぐるぐると回っていたのです。




「これは、お前の物語だ」
(…アーロン FINAL FANTASY X より)




続く



wiki / top / about / profile / works / blog / project / links / zentai / tumblr / twitter / SNS
このサイトは不定期更新です